こんにちは!ママ薬剤師のM子です。今回は、虫除けの種類や利用時のポイントについて解説していきます!

前回は、虫除け剤について、よく使われる医薬品成分と天然成分についてお伝えしました。
その時に、ディートやイカリジンの使用可能年齢やポイントなどを書きましたが、実際の虫除けの種類や、とくに小さなお子さんに使用するときに注意していただきたいことについて触れたいと思います。
この記事 (虫除けの種類やタイプ) のきっかけ
M子は、子どもの「はやく外に行きたい!」に対応するために玄関に複数種類の虫除け剤をおいています。ほかのママパパたちはどうしているのか聞きたいくらいですが、その中でも、以外と知らない注意点や危険なこともあるので、今回解説していきたいと思います。
今回の記事でわかること
M子の使っている虫除け剤のラインアップ
M子家で日常使いしている製品はこの4つです。

商品名 | 誰向け? | 有効成分 | 参考 |
---|---|---|---|
サラテクト | 親、子ども両方OK | ディート10% | スプレータイプ |
はだまも | 親、子ども両方OK | ディート10% | ミストタイプ、遠出で利用 |
虫除けシール | 親、子ども両方OK | レモンユーカリ、シトロネラ | 子どもの服の上に貼り付けて使用、日常使い。 |
天使のスキンベープ | 親、子ども両方OK | イカリジン15% | 子どもの日常使い用 |
M子家で常備している虫除け剤の種類は、すべて子供用にも使用できる製品です。そして、ディート、イカリジン、ユーカリ油(シトロネラ油)と、前回説明した製品がメインです。

M子息子はニオイに敏感で、ディートが入っている製品はつけたがりません。
逆に、イカリジン配合のスキンベープに関しては、ニオイが好きといってつけてくれています。イカリジンはディートよりも塗り方や年齢などで注意する項目が少なくありがたいです。シールも、貼ること自体が好きなので抵抗ありません。
子どもの好き嫌いがあると思うで、利用してみて、子どもにあったものが見つかるといいですね!
【重要】子供に使うときに守ってほしい9つのポイント

前回から、様々な虫除け剤について解説してきましたが、どんな成分の虫除け剤でも、子供に使うときには共通の注意点があります。わが子をしっかり守るために(各製品の説明書に記載されていることを守ることは前提として)、この9つは、多いように思えるかもしれませんが、気にとめておいていただきたいです。大人にも応用できます!
- 子どもにつけるときはスプレーでもまず大人の手に
子供に直接スプレーするのはNGです。空気中に漂う分を吸い込んでしまう恐れがあります。一度大人の手のひらに出してから、子供の肌に塗ってあげましょう。 - 顔には原則塗らない!塗るなら慎重に
目や口の周りは刺激が高いので避けてください。首筋や耳の後ろなどに塗るのが効果的です。 - 小さなお子さんの手のひらには塗らない
子供は無意識に指しゃぶりをしたり、目をこすったりすることがあります。手のひらには塗らないようにしましょう。 - 傷や湿疹のある場所は避ける
肌トラブルが悪化する可能性があるので、傷や荒れている場所には塗らないでください。 - 服で隠れる部分には塗らない
汗で蒸れて肌トラブルの原因になることがあります。露出している肌にだけまんべんなく塗り拡げましょう。 - 肌に塗ってよいものか確認する
ディート、イカリジン、ユーカリ油は肌に塗って使用しますが、世の中には肌に塗ってはいけないタイプの忌避剤もあるため、成分と使用方法をよく見て使用するようにしましょう。※例:ペルメトリン:靴、衣服、蚊帳、キャンプ用品などに使用し、皮膚には直接塗ってはいけない忌避剤(かぶれることがある)もあります。

まずは、塗る場所・塗り方について6つまとめました。敏感な場所や吸収されやすい場所などには塗らない。手を舐めてしまうかもしれない子どもながらの特性は、考慮する必要があります。
- 帰宅したら洗い流すのが基本
必要以上に肌に成分が残らないよう、お風呂やシャワーでしっかり洗い流すか、濡れタオルで拭き取ってあげましょう。忌避剤独特のニオイがとれて気分もすっきりしますよ。 - 使用制限(年齢・回数)を必ず守る
特にディート含有の製品は、パッケージに書かれている使い方を必ず守りましょう.また、制限内で塗り直すのは、蚊にさされ始めたときを目安にすると良いそうです。 - 肌に異常が無いか確認する
肌に異常がある場合はどの成分を使用したときでも、肌にあわないと感じたとき(使用したところがヒリヒリしたり赤くなったり異常が認められた場合)には使用をやめて、症状が治りそうにない場合は受診するようにしましょう

次に、使ってからの注意点を3つまとめました。特に最後の肌に異常がないかというのは、肌の状態によって変わることがありますので、日焼けと間違えないようにしっかり見守ってあげてください。
これら9つの注意点を守っていただけると、より安心して虫除け剤を使用できるのではないでしょうか。ぜあひ参考にしてみてくださいね。
虫除け剤の種類でよく見るシールやリングタイプってどうなの?
虫除け剤の種類は、よくよく探してみると、塗るタイプ以外にも、シールタイプ、腕につけるリングタイプ、ベビーカーに吊り下げるタイプなど様々な種類があります。これらは果たして、虫除け効果があるのでしょうか。
答えは、効果は限定的ですがあります。シール、リング、吊り下げタイプなどは、レモンユーカリ油やシトロネラ油などの香りで虫を寄せ付けにくくする「揮散(きさん)タイプ」と呼ばれるものになります。
揮散タイプは、いろいろな形があり可愛いキャラクターが描いてあったりして、子ども達も喜ぶので手軽で便利ですよね。
しかし、風がある屋外だと、香りが流れてしまって効果が限定的になってしまうことが難点です。また、医薬部外品の条件をクリアしていない製品も多く、ハエなどを寄せ付けない効果があったとしても、蚊には効果がないこともあります。どの製品にも適用害虫の表記があると思いますので、重たい感染症を運んできやすい身近な存在である「蚊」には最低限効果がある虫除けの種類のものを選ばれると良いんじゃないかと思います。
子供の服に虫除けシールを貼って、リングをつけて、ベビーカーに飾って、これだけで完璧!と考えてしまうのはちょっと危険かもしれません。これらは「お守り」として使いつつ、肌に塗るスプレータイプやジェルタイプと併用するのが、より安心な方法だと思います。
まとめ
今回は、虫除け剤(忌避剤)の種類や子どもに利用するときのポイントをご紹介しました。
虫除け選びの最終チェックポイント!
今回は、子どもへの虫除けの具体的な使い方や、シール・リングタイプの効果について詳しく解説してきました。

「9つのポイント」と聞くと、なんだかたくさんあって難しそう…と感じたママ・パパもいるかもしれませんね。 でも、一つひとつは「大人の手に出してから塗る」「帰ったら洗い流す」など、すぐに実践できる簡単なことばかりです。一度習慣にしてしまえば、お外での遊びがぐっと安心になりますよ!
虫除け対策は、わが子を不快な虫刺されや、時には怖い感染症から守るための大切なスキンケアの一部です。シールやリングタイプの手軽さも活用しつつ、しっかりガードしたい場面では肌に塗るタイプを正しく併用する「W使い」で、今年の夏は虫刺され知らずを目指しましょう!
この記事が、ご家族の楽しい外遊びのお役に立てたら、私もとっても嬉しいです。
もしドラッグストアで迷ったときは、ぜひ薬剤師や登録販売者さんに声をかけてみてくださいね!
だれかの役にたちますように。 ママ薬剤師M子


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