初めまして、こんにちは!ママ薬剤師M子です。一つ前の記事で、ムコダインとムコソルバンの効き目などについて記載した記事の続きになります。
今回の記事は私自身の子育て中の投薬経験から、ムコダイン・ムコソルバンの服用時における注意点や子供へのお薬の飲ませ方など、とても注意していた事を書いてみました。お薬の飲み方で気にされている、そんな皆さんのお役に立てれば嬉しいです。
ムコダイン・ムコソルバンの知っておきたい服用時の注意点
成人の場合
●ムコソルバンの注意点
1日に1回のお薬(1錠あたり45mg)と、1日に3回のお薬(1錠あたり15mg)がある点です。1日1回のお薬を3回飲んでしまうと、1日量で考えると通常の9倍を飲んでしまうことになりますので気をつけてください。といっても、1週間分位の単位で渡されることが多いので、他の薬と比べて量が少ないので気づくはずではありますが・・・
●ムコダインの注意点
ムコダインは、重大な副作用の頻度が低く、比較的安全に飲むことができる薬と言われています。ただし、ムコダインに関して1点気を付けた方が良いことがあります。添付文書の「慎重投与」に、「心障害のある患者には、似た成分の薬で心不全のある患者に悪い影響を及ぼしたとの報告がある」といった記載があります。
これは外国で発生した事例ですが、ムコダインと似た成分の薬を服用した心不全の患者さんに悪影響を及ぼした例が2例あったそうです。1
そのため、ペースメーカーを使用している方や心不全の診断を受けたことがある方は、事前に医師の方へ相談し、そのうえで、ムコダインを飲んだ後に体調が悪化するようであれば、すぐに医療機関を受診してください。
乳児・小児の場合
まず、小さいお子さんに薬を飲ませるときは、(当たり前ですが)飲んでもらえるかがカギになると思います。
ドライシロップやシロップは、甘かったり酸味を効かせたりして、飲みやすく加工されているものが多いです。
とくに抗生剤に関して、クラリシッド・ドライシロップ(成分名:クラリスロマイシン)という、気管支炎などでよく出されるお薬がとくに注意が必要で、ムコダインドライシロップと混ぜると、大人も慌てるぐらい苦くなることがあります。
これは、ムコダインドライシロップが酸性なので、もともと苦みのあるクラリスロマイシンのコーティングがはがれてしまうのです。
実は、先発品の「ムコダインシロップ」では酸性が強く出ないので、苦みが出にくいです!ムコダインドライシロップは苦みが出やすいです。
複数の薬が一度に出たときに、小児の薬は混ぜて飲んで良い薬はかなり多いのですが、これだけは一緒にしないようにした方が良いです。薬嫌いになる可能性大です。
我が家の子供は、一番最初に混ぜてしまって、一時期飲まなくなってしまいました・・・
薬剤師だから分かっていたのに、、、育児ってお母さん>薬剤師になってしまうことが多々あります。
ちなみに、クラリスロマイシンの苦みをマスクする方法として、ココアパウダー、チョコレート、アイスクリームなどと一緒に飲む方法もあります。
別のお薬にも頼ってみることも選択肢に
ただ、ココア味をまだ子供に試させたくない、色々な食品を試したが、それでもうまく飲んでくれない場合は、個人的になりますが、単シロップという処方薬を試してみる価値はありだと思います。
我が家の子供の、お薬服用ゼリーやアイスに混ぜるなど、大体書かれていることすべて試しましたが、飲んでくれませんでした(薬剤師の母の面目なしです)が、単シロップを心持多めにいれることで、大体の薬を飲んでくれるようになりました!
もちろん、お子さんに対する声かけや雰囲気、お子さんの好みもあると思うので一概にはいえませんが経験談としてお伝えします。
ちなみに単シロップは処方せん薬剤ですので、先生にお薬と一緒に処方依頼をしてもらってください。
医師の方から単シロップの提案がなかったら、↑の話をしてみてください。
次回は、ムコダイン・ムコソルバン版の授乳婦への対応についてです。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。
薬剤師M子
【参考文献等】
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