こんにちは、ママ薬剤師M子です。前回、昔ながらの市販薬でムヒ・キンカンの概要についてお伝えしましたが、今回はそのムヒ・キンカン利用時のポイントについてお伝えしていきたいと思います。

昔ながらといいながらも、キンカンは第2類医薬品、ムヒSは第3類医薬品に該当するため、大きな改定はありませんが、細かな改定が続けられています。
キンカンやムヒSのどちらを選ぶ?M子目線での4ポイント

前回、キンカンやムヒSの効果効能などをお伝えしましたが、実際に虫に刺されたときに、ムヒ・キンカンをドラッグストアで選ぶ時のポイントを4つご紹介します!
ムヒ・キンカンのポイント1:使用する方の「年齢」を必ずチェック!
これが一番大事です!市販薬には、おおむね使える年齢の目安が記載されています。
今回の「キンカン」と「ムヒS」で比較してみました。
キンカン:添付文書上、年齢は制限の記載がないが、「乳幼児は使用前に医師、薬剤師または登録販売者に相談してください」との記載あり(参考1)
ムヒS:添付文書上、「使用開始目安年齢は、生後3ヶ月以上」と記載あり(参考2)
というこは、「ムヒS」に関しては、月齢が見合っていれば親の判断で使用してみてOKだが、「キンカン」に関しては、赤ちゃんや小さいお子さんに使うときには、まず専門家に相談してくださいということになります。

小さいお子さんは大人よりも肌がとくにデリケートなことが多いです。ですので、初めて使用する時にはとくに注意深くみていく必要があります。判断に迷ったときには、医師、薬剤師または登録販売者に相談してみてくださいね。
ムヒやキンカンの小さいお子さん向けの注意点について
「キンカン」と「ムヒS」の製品の他に、小さなお子さん向けの商品もありますので、一部ですが、質問形式でご紹介したいと思います。

うちの子、まだ6ヶ月なんですけど、使える虫刺され薬ってありますか?

はい、あります。
- ムヒシリーズでいうと、「ムヒS」は生後3ヶ月頃から使用できます。スーッとした刺激を控えたい場合には、「ムヒ・ベビー」の製品はメントールやカンフルが含有されていないことで清涼感が軽減されており、生後1ヶ月頃から使うことができます。
- キンカンにもシリーズがあります。「キンカンハイハイローション」という、生後1ヶ月頃から使用できる製品があり、「キンカン」よりも刺激が軽減されています。
「ムヒ・ベビー」、「キンカンハイハイローション」いずれもステロイドは入っていないので、ステロイドに不安をお持ちの方には安心して使用していただけます。
ただし、症状がひどい場合には受診してステロイドや他の治療が必要な場合もありますので、数日使用しても症状が治らない、逆にひどくなった場合などあれば早めに医師や薬剤師に相談してください。
ムヒ・キンカンのポイント2:刺された後の「症状」で選ぶ
ひとくちに「虫刺され」と言っても、症状は様々ですよね。次に症状によって効果のある薬品が配合されている切り口で紹介します。
- かゆみだけが強い場合:かゆみを抑える成分が必要な可能性があります。 ジフェンヒドラミン塩酸塩などの「抗ヒスタミン成分」が主体のものがおすすめです。
- 赤みや腫れもある場合:炎症を抑える成分が必要な可能性があります。
- 比較的症状が軽い場合:グリチルレチン酸などの「非ステロイド性抗炎症成分」配合のもの。
- 赤みや腫れがやや強い、かゆみが我慢できない場合:今回は「キンカン」にも「ムヒS」にも配合されていなかったステロイドですが、このような場合にはデキサメタゾン酢酸エステルなどの「ステロイド成分」配合のものが効果的なこともなあります。ただし、ステロイドに関しては医師の判断を仰ぐ必要がある症状もあります。
- 掻き壊してしまった場合:殺菌成分が必要な可能性があります。
- イソプロピルメチルフェノールなどの殺菌成分が配合されていると、化膿を防いでくれるので安心です。
- スーッとしたい、清涼感が欲しい場合:メンソールが含まれているとすっきりします
- l-メントールやdl-カンフル配合のもの。
ムヒ・キンカンのポイント3:使いやすい「剤形」で選ぶ
ポイント3点目ですが、虫刺され薬には、色々な剤形(クリームや液体などのお薬の形)があります。ちなみに「キンカン」は液体タイプ、「ムヒS」はクリームタイプです。それぞれにメリット・デメリットがあるので使うシーンや好みに合わせて選ぶのがコツです。
(キンカンと同じ)液体タイプの場合
- メリット:スーッとした使用感で、広範囲に塗りやすい。サラッとした感覚で手に塗った感覚を生じにくい。
- デメリット:塗った後で垂れやすいことがある。成分を溶かす目的のアルコール(エタノール)が入っていると、傷にしみることがある。
(ムヒSと同じ)クリームタイプ
- メリット:軟膏タイプには劣るが、患部に密着しやすい。液体タイプよりは皮膚を保護する効果が期待できる。
- デメリット:塗った後に少しベタつくことがあり、手が汚れる感覚が生じやすい。液体タイプよりも添加物が多く含まれることが多く、添加物でアレルギーを起こしてしまう可能性が液体タイプより高くなる。そのため肌が敏感もしくはアレルギー体質の方は液体タイプの方が安心なことも。

M子も久しぶりに虫さされとか筋肉痛とかで、実際に2種類使用する機会がありました。「キンカン」は、特徴として匂いと、効きそうな刺激感、液体タイプなのでスーッとしみこんでいく感じ。
「ムヒS」は、塗った瞬間からクリームタイプということで「なんだか優しい塗り心地と爽快感、優しい感じがムヒSならではだな」という感じで、実際、どちらの使い心地も好きです。そして、いつの間にか痒みや痛みが気にならなくなっていたときは嬉しいですよね。
ムヒ・キンカンのポイント4:保管する場所で選ぶ
保管場所で選ぶというのは、本来の虫刺されに対する対処としては異なりますが、「キンカン」と「ムヒS」は使用する場所にそれぞれ違いがあります。
「キンカン」の保管方法は、「直射日光の当たらない涼しい所に密栓し立てて保管」となかなか条件が厳しく、車内や持ち運びには不向きではないかと思われます。
「ムヒ」の保管方法は、「直射日光の当たらない湿気の少ない涼しい所に密栓して保管」となっています。そのため車内放置はNGですが、持ち運びはOKそうです。
そのため、虫さされ対策として、もちろん、症状によりますが、外出時用の「ムヒS」、家庭常備薬応急処置用としての「キンカン」などの位置づけで2種類使い分けるという方法も一つかもしれません。
こんな時は自己判断NG!市販薬で対応できないケース
ほとんどの虫刺されは市販薬で対応できますが、中には病院を受診した方が良いケースもあります。

繰り返しになりますが、特に小さなお子さんの場合は我慢ができず、掻き壊して「とびひ」になってしまうこともあります。また、上のリストに当てはまるような緊急性を感じたときなどはとくに、自己判断せずに皮膚科や小児科を早めに(必要時は救急車も必要です)も受診してくださいね。
ムヒ・キンカンのポイントまとめ!
今回は、虫刺され薬の選び方について、キンカンやムヒの成分に触れながらお話ししました。
ポイントをもう一度おさらいすると…
- お子さんが使用する場合には「年齢」を確認!
- 赤み・腫れの有無など「症状」に合わせて成分を選ぶ!
- 使いやすさやシーンで「剤形」を選ぶ!
- 保管場所で選ぶ!
でしたね。ドラッグストアにはたくさんの種類の薬があって迷ってしまうと思いますが、この4つのポイントと、よかったらM子私見も参考にしていただき、目的に合った薬を見つけてみてください。
それでも「うーん、やっぱりどれがいいかわからない…」という時は、遠慮なく薬剤師や登録販売者に相談してくださいね!「こんな症状なんだけど、何歳の子どもに使いたい」など、具体的にご相談していただけると助かります。
これからの季節、虫刺され対策をしっかりして、親子で思いっきり外遊びを楽しんでくださいね!
誰かのお役に立ちますように。 ママ薬剤師M子
【参考文献等】
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