“プロペト”の効果と疑問点についてママ薬剤師が伝えたいこと

処方薬
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今回は、”プロペト”の効果とよくある質問について2回に分けて説明していきますね!

前回は、ヒルドイドの効果や塗り方などについてお伝えしましたが、今回は本シリーズ第1回目でお伝えしていた”プロペト”についてです。

M薬剤師
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プロペトはワセリンの中でも純度が高いです。そのため皮膚への刺激が少なくて副作用の心配はほぼなく、赤ちゃんからご年配の方まで安心して使うことができる保湿剤でしたね。

そこで今回もう一段階掘り下げて、プロペトの安全性についてや、注意すること、よく疑問に思われることなどを中心にまとめたいと思います。 

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プロペトの効果と塗り方

プロペトはヒルドイドに比べて1種類のタイプ(チューブまたは軟膏の容器に入っていますが中身は同じ軟膏タイプです)のみですが、どのような効果があるのでしょうか。

プロペトの効果 

第1回でもお伝えしたとおり、プロペトはワセリン同様、皮膚を保護したり、また他の軟膏と混ぜて使われることもあります。そして、その精製度の高さから、眼にも使うことがでます(眼科用に使うときには特別な処理をしています)。(よく勘違いされるのですが、プロペトにはステロイドは入っていません)。

では、そのプロペトはどのように塗ると効果的になるのでしょうか。

効果的な塗り方 

プロペトを手のひらに取り、特に寒い時期は固くなりやすいため温めながら薄くのばし、塗りたい部分に軽く押し当てます。その際、手でこすらずに手の位置を少しずつ変えて、やさしく包み込むように肌になじませます。

ママM子
ママM子

プロペトは油分が多いためとにかくベタ付きます。また、プロペトは皮膚に油膜を張るイメージで水分の蒸発を防ぐため、保湿成分はありません。そのため、うすーくまんべんなく塗ることが大事です。

プロペトの副作用 

続いて、プロペトの副作用についてです。

プロペトの副作用はほとんど報告がありませんが、頻度不明で接触皮膚炎が報告されています。 

他の軟膏などでアレルギーなどがあった方は、プロペトを使用する前に「二の腕の内側」などの部分に軽く塗るパッチテストを行うことをおすすめします。

有効成分も添加物も安全性が高いとはいえ、体質に合わない方もいらっしゃいます。プロペトを塗ったところが痒くったり赤くなったりと異常を感じたときには、使用をやめて、早めに医師・薬剤師に相談しましょう。 

プロペトを保管する際には、高温すぎたり湿度が高かったりすると、成分が変質して肌に悪影響を及ぼす可能性もありますので、光が強すぎない涼しい場所に保管されることをおすすめします。

小分けにした場合は光を遮れる場所で保存するようにしましょう。1 

プロペトには、「ジブチルヒドロキシトルエン」という抗酸化剤が含まれていますが、接触皮膚炎ガイドライン2では、この添加物が接触皮膚炎を起こしていることについての記載がないため、ワセリン自体に関してのアレルギー反応である可能性もあります。

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プロペトに関する疑問点を解消!

プロペトに関しては、添付文書の内容も薄く、薬剤師としてあまり触れることはないのですが、子どもによく処方されるので、「この場合は大丈夫?」と思うことも多いと思います。

そのケースについて、M子の経験も含めて解説していきますね!

①プロペトは安全?赤ちゃんがたべたけど大丈夫? 

プロペトは白色ワセリンを精製したものです。どちらも石油から精製された成分です。「石油?食べたら毒になるのでは?」と心配になる方もいるかもしれません。 

白色ワセリンのデータになりますが、赤ちゃんが少しなめてしまったくらいでは毒性はほとんどないと考えられているようです。

ただし、ゼリーのようにむしゃむしゃ食べて飲み込んでしまったときには(ゼリーのように甘みなどないので考えにくいですが)、多いと体に悪影響を及ぼすこともあり(推定致死量は1kgあたり15g3)、気分が悪くなる、吐く・下痢をするなどの症状が起こる可能性があります。 

万が一食べてしまった場合

食べてしまったことに気づいたら、口に残っていたら拭い取ります (無理に吐き出させる必要はありません)。少量の場合は様子をみても問題ないことが多いですが、多いようであれば何らかの症状が出ることもあるので、顔色が悪くなったり、吐いたり、下痢が出たりしたときには早めに医療機関を受診してください。 

M薬剤師
M薬剤師

飲み込んだことに気づいたら、親は焦ってしまうのも当然だと思います。何も症状がなくても、かかりつけの近くの小児科さん、薬局などに電話して、どの段階で受診するかの目安を聞いて見られても良いと思います。 

②妊娠中・授乳中のプロペトの使用は大丈夫? 

M子は子供を2人出産し、妊娠・授乳期・子育て期と経験してきましが、薬は、塗り薬一つ使うにしてもとても慎重になりました。 

プロペトに関しては、通常使う量であれば、体内に吸収される量はわずかであるため、妊娠中・授乳中への使用は問題ないと考えられています。4 

次回予告!

次回は、プロペトの質問事項をもう少し追加してみました。子どもをもつ親としては気になることをまとめるつもりですので、併せてお読みいただけますと幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございます。

ママ薬剤師M子

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【参考文献等】
  1. プロペト添付文書[]
  2. 日本皮膚科学会雑誌第130巻第4号 (dermatol.or.jp)[]
  3. 丸石製薬HP-薬剤師向けページより[]
  4. 南山堂 妊娠と授乳改訂3版[]

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