ママ薬剤師がお伝えしたい 子どものためのメプチンのキホン

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こんにちは、ママ薬剤師M子です。今回は、子どもの咳によく使われるメプチンのキホンについてお伝えしたいと思います。今回からメプチンについて何回かに分けて書いていきたいと思います。

困ったM子
困ったM子

子供って、元気だなーと微笑ましく思っていたら、次の瞬間ぐったりして体調を崩してしまっていること、ありませんか?M子家では、よくある光景です。

子どもが体調を崩すときに症状は様々で、発熱・鼻水・鼻詰まり・咳・痰・嘔吐等いろいろありますね。しばらく休んで治ってくれると良いのですが、鼻水、咳はとくに長引いたりしやすいですね。息苦しくて辛そうな姿を見ると、早く治してあげたいと切に思います。

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メプチンのキホンについて

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前回、咳に効く漢方で「麦門冬湯」をご紹介しました。今回は、小児で呼吸がつらいときに使用される西洋薬で吸入のお薬、メプチン(一般名:プロカテロール塩酸塩水和物)のキホンに焦点をあててみたいと思います。

喘息や気管支炎などによる息苦しさを楽にする目的で使用されるお薬には、炎症を鎮める、ステロイドと言われるお薬や、アレルギーを鎮めるお薬、気管支を拡げるお薬など複数あり、それぞれ目的に応じて単独もしくは組み合わせても用いられたりします。そして、メプチンは、気管支を拡げるお薬に該当します。

メプチンは、使用される場面が多くありますが、実は注意しなければならないことや、勘違いされていることも多いと感じます。また、M子が子供に出された投与量でヒヤッとする経験をしたこともあり、それについては、次回以降でご紹介していきたいと思います。

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メプチンのキホン:「メプチン吸入液ユニット」とは

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メプチン吸入液ユニットとは、小児科を受診すると処方されることがある、呼吸を楽にしてくれるお薬の代表格です。正式には、メプチン吸入液ユニット0.3mL (一般名:プロカテロール塩酸塩水和物、以下、商品名のみ記載)」と言います。メプチン自体は、小さいお子さんから大人まで幅広く使われますが、0.3mLユニットという規格は小児用の規格になります。

メプチンは、喘息の発作や気管支炎などによる息苦しさなどの症状を和らげるためによく用いられる、β2(ベータツー)刺激薬と呼ばれるお薬です。 β2刺激薬とは、気管支を広げて、呼吸を楽にしてくれるお薬(=気管支拡張薬と言います)のことを言います。

β2刺激薬についてもう少し詳しく!(ちょっとマニアック・・・)

β2とは、「受容体」の名前の一つです。

「受容体」とは、ある刺激を受け取る構造のことをいいます。そして、ヒトの交感神経が興奮したとき、カテコールアミンという物質が放出されるのですが、このカテコールアミンが作用する場所がβ2受容体です。カテコールアミンの受容体の種類は、β2の他にも、α1・α2・β1・β3などが、血管・心臓・気管支・腎臓の血管などの様々な場所に分かれて存在し、それぞれにいろいろな働きと関わっています。

M子先生
M子先生

今回主役のβ2受容体は、主に気管支(気管と肺をつなぐ空気の通り道)や血管に存在します。気管支のβ2受容体が刺激されると、気管支が拡がり、気管支喘息や気管支炎などにより気管支が狭まっていれば、気管支を広げて息苦しさを改善してくれます。

※よく勘違いされているのが、「咳を止めるお薬」と思われてしまうことがありますが、一般的な咳止めとは作用の仕方が異なり「呼吸を楽にする」という表現の方が好ましいお薬です。

β2刺激薬は吸入薬だけではなく、飲み薬や貼り薬など多くの規格が小児から大人向けに発売されています。中には1日中効くような長時間のものもあります。その中でも、吸入で用いられるメプチンには即効性があることが特徴です。

メプチンは病院で使用されることも多いですが、「メプチン吸入液ユニット0.3mL」が2002年に初めての1回使い切りタイプとして発売されてから、家庭でも衛生面も含めて使いやすくなり、現在、外来で広く処方されています

吸入薬には、メプチン吸入液ユニットの他に、ベネトリン(一般名:サルブタモール硫酸塩)吸入液など、他の製剤もありますが、使い切りタイプのものはメプチン吸入液ユニットのみとなります。

まとめです

今回、メプチンのキホンと題して、メプチン吸入液ユニットについて簡単にご紹介しました。家庭で息苦しさをすぐにとってくれるお薬があるとありがたいですね。

次回は、メプチン吸入液ユニットに関してもう少し詳しく、M子の確認事項や体験談もまじえ、まとめていきたいと思います!

最後までお読みいただきありがとうございました。

ママ薬剤師M子

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