前回のブログで、エイベリスを初めて点してから副作用と思われる症状が現れました。すぐに病院へ行き診察していただいた結果、そのまま「エイベリス継続」となりました。
副作用が現れたときに不安になる人もきっと多くないかと思い、今回は次の2つの目標を設定しました。それは、①エイベリスのメリット・デメリットと②続けていくためのモチベーションを保つための目標です。
では、書いていきたいと思います。
その1:エイベリスのメリットとデメリット
まずはじめに、エイベリスを使うことのメリット・デメリットをM子視点で簡単にまとめてみました。
まずは、エイベリスのメリット
そして、エイベリスのデメリット
M子はどう考えたか
医師からエイベリスで眼に異常が出ていないことを確認できたことを前提に、メリットを並べてみて思ったことは、
効果が高い(人が多い)こと、色素沈着を恐れなくて良いことなどから、副作用(まぶしさ、見えづらさ、充血など)に慣れてくるまでもうしばらく副作用がでても続けてみよう!
また、点眼の時間帯を変更しても効果は大きく変わらない。(医師からもとくに指示はありませんでした。)そのため、点眼の時間帯を、朝から夜に変更し、寝ている間に充血が少なくなることを期待することにしました。
エイベリスの保存剤なしバージョンもあります
メリットには挙げませんでしたが、エイベリスに関しては、保存剤(ベンザルコニウム)の副作用を軽減することが期待できるミニボトルもあります。
参天製薬HPより
というのが、緑内障のように長期に目薬を使用する方にとって、目薬の保存剤であるベンザルコニウム等が、角膜障害などの症状を及ぼすことがあります。
※エイベリス点眼液は防腐剤(ベンザルコニウム)を含むため、ソフトコンタクトレンズをつけている場合には、レンズを外してから点眼し、5〜10分間の間隔を開けてからレンズをつける必要があります。3
保存剤が添加されていない点眼薬は眼に負担がかかりにくいので、安心して使えますね。プラごみが増えるという観点もありますが、最近では、保存剤を気にした製剤も多くなってきているので長期で利用する事が分かっているM子としては嬉しいなと思います。
その2:薬を根気強くさし続けるための目標づくり
これからずっと黙々と目薬を点していくのは、考えただけでも結構しんどいなぁと思う人も多いと思います。M子は少なくとも思いました。
せめて、失明しないと思える目標や現実的な数値での目標があれば頑張りやすいのかなと思いました。そこで、緑内障の治療の効果や、眼圧の基準などを調べてみました。
M子の私見です、患者様毎に医師の診断が入るので、あくまで参考にしてみてください。
眼圧の目標値設定
では、どの程度に目標をM子は設定したかというと、下の2つを参考にしてみました。
治療時眼圧から20%~30%の眼圧下降というように,無治療時眼圧からの眼圧下降率を目標として設定することが推奨されています。(緑内障はゆっくり進行するため、治療効果の判定に長期間を要することから、「患者ごとに目標とすべき眼圧レベル (目標眼圧)を設定して緑内障治療を行うこと」が推奨されています)4
正常眼圧緑内障患者に対して眼圧下降率30%以上の十分な眼圧下降治療を施せば、8 割程度の患者の視野進行を抑制できる(2割は進行してしまうが)。 5
M子の診察結果はどうだった?
M子の場合は、告知を受けた時、右眼が19mmHgと高めといわれました。そして、医師からは、「正常眼圧(10~20mmHg )の範囲内で、下がれば下がるだけ良い。」と言われ、明確な目標の数値までは提示されませんでした。
さまざまな緑内障情報を読みあさっても、効き方は個人で差が大きく、点眼薬を使用したからといって、いついつまでに眼圧がこれだけ下がるとは単純に言えないということがわかりました。
これまでお話した内容を参考に考えると以下の観点で目標設定しました。
もともとの数値から30%くらい眼圧を下げることができれば視野の進行を抑える可能性が高まるであろう。(あくまでもM子独自の目標)
眼圧が高い右眼は、19mmHgから30%程度下がった13~14mmHgくらになることを個人的な目標にしてひっそりとがんばってみることにしました。
エイベリス始めてから1ヶ月後の診察結果
診察の結果、眼圧は右眼:前回19⇒17mmHg(▲2mmHg)、左眼:前回17⇒16mmHg(▲1mmHg) でした。
期待していた程は下がってはいませんでしたが、効果は少しはあったようです!
副作用が気になっていたエイベリスについては、嬉しいことに、点眼の時間帯を寝る前に変更することで、日中の充血の度合い(完全にはなくなりませんでしたが)が少なくなり、重だるさやまぶしさも、慣れてきたのか、気にならなくなってきました。
医師からは、
下がったかどうかわからないくらい若干ですが、眼圧さがりましたね。眼の症状も悪くなっていないようなので、あと1ヶ月様子をみてみましょう
といわれました。
治療1ヶ月目にして眼充血やまぶしさなどの作用に慣れてきました。なんだか緑内障と告知を受けてからのショックも軽くなって気持ちにもなります。
最後に
次回は、3ヶ月後にまたどのように変化があったかお届けする予定です!
個人差、病状の差など多々あるかと思いますが、何らかの参考になれると幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
ママ薬剤師M子
【参考文献等】- 緑内障診療ガイドライン第5版と、そこに記載のLi T, Lindsley K, Rouse B, Hong H, Shi Q, Friedman DS, et al:Comparative effectiveness of firstline medications for primary open-angle glaucoma:a systematic review and network meta-analysis. Ophthalmology 123:129-140, 2016.の文献参照[↩]
- エイベリス適正使用ガイド[↩]
- エイベリス くすりのしおり 一般社団法人 薬の適正使用協議会[↩]
- 緑内障診療ガイドライン(第5版)[↩]
- 日医大医会誌 2023; 19(2)157[↩]
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