イソジンとアズノールの違いは?子どもや妊娠中でも使える?【薬剤師ママM子が解説】

29-2_Mouthwashes_Isodine_and_Azunol_m-ko_icat._ママ薬剤師M子のイソジンアズノールは子どもや妊娠授乳中には使えるの? OTC・一般薬
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こんにちは、ママ薬剤師M子です。今回は、前回紹介したイソジンとアズノールが子どもや妊娠中に使えるかについて解説したいと思います。

困ったM子
困ったM子

子どもが喉が痛い!といった場合や、妊娠中に風邪を引いたときに、お薬を飲む以外で治す方法はないのかなと思われたことはありませんか?

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この記事を書いた理由

子どもが喉の痛みを訴えているときや、妊娠中で喉が痛いときに、飲む以外のうがい薬などのお薬を使っていいのか悩まれたことはないでしょうか。M子も妊娠しているときに、妊娠しない時なら気にせずにお薬を使えるけれど、妊娠している今は、本当に使っても大丈夫かな?と思った時がありましたので、同じ状況の方々にお伝えできればと思い記事にしました。

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うがい薬のイソジンとアズノールは小さい子でも使える?

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では、さっそくですが、イソジンとアズノールの子どもへの使用についてです。

結論:実はアズノール、イソジンのどちらも年齢制限はありません。(イソジンの某メーカーCMは親子のカバがうがいしていますしね)

ただし、うがい・・・が、うまくできないと誤って飲み込んでしまったり、むせてしまう危険性もあるため、歯磨き後のうがいが習慣づいていない場合は、使用は控えた方が良いです。

イソジンの場合

イソジンは、希釈されたもの少量飲み込んだとしても悪影響はほぼないと言われていますが、原液を飲みこんだ場合や、甲状腺に持病がある方などで中毒症状(腹痛や嘔吐)が出た場合には、すぐに牛乳、片栗粉や小麦粉を水に溶かしたものを飲ませるなどの対処とともに、医療機関の受診を検討する必要があります。

さらに、イソジンガーグル液は成分のポビドンヨード以外にも添加剤としてエタノールなど子どもが直接飲むと危険な添加物が入っています。うがいが出来るお子さんでも、小さなお子さんの場合には、一人に任せず、必ずパパママが付き添ってあげてください(参考1)

アズノールの場合

アズノールは、タブレットや錠剤など服用できるタイプのものもあり、うがい薬を飲み込んだとしても悪影響はほぼないと言われています。ただし、誤って飲むことは望ましくないため、イソジン同様必ずパパママが付き添って、うがいをさせてください。

うがい薬のイソジンとアズノールは妊娠中、授乳中も使える?

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では、次に、イソジンとアズノールは妊娠、授乳中に使えるのでしょうか。

一般論としてアズノールは使用可能イソジンは、漫然とした使用は推奨されない(潜在的に甲状腺機能を抑制する可能性があるため)が、適切な使用方法であればほぼ使用可能とされています

悩むM子
悩むM子

上述のケースは一般論であり、人により使用の可否は異なります。どちらの場合も、必ずかかりつけの産婦人科の先生に確認してから使ってください。

イソジン・アズノールの妊娠・授乳中に関する情報

ちょっとマニアックなのですが、先ほどの一般論としてアズノールはOK、イソジンは短期は大丈夫だが、胎児に影響があるかもしれない、という内容は以下の内容を参考に記載しました。

イソジンの妊娠・授乳中に関する添付文書等の記載

イソジン (ガーグル液7%) の添付文書には、妊娠授乳中に関する記載はありません。

インタビューフォームには、国の非臨床試験ガイドラインに従ってラットやウサギに皮下投与を行うことで生殖発生毒性試験を実施した結果が記載されており、試験を行った濃度においては、妊娠したラットやウサギに関して、催奇形成、発育抑制等に影響が認められなかったことが確認されています。

一方で、周産期(人でいう、妊娠22週~生後7日未満)や授乳中のラットに高用量で投与した場合は、一部発育等に影響を与えたという結果が報告されています。

アズノールの妊娠・授乳中に関する添付文書等の記載

アズノールの添付文書にも、妊婦や授乳婦に対しての記載がありません。

一方で、臨床的な活用を検討されている、大分県「母乳と薬剤」研究会による「母乳とくすりハンドブック改訂3版」の情報によると、授乳婦に対しては、「疫学情報はないが、薬剤の性質上、乳児に有害事象を起こさないと考えられる」、また、アズレンうがい液のインタビューフォームには、ラットとウサギでの妊娠中の生殖発生毒性試験において、催奇形性や突起すべき異常所見も認められなかったという結果が報告されていました。

説明するM子
説明するM子

実際のところ、医療用医薬品のうがい薬は、薬液を薄めてからうがいを行い、最終的に吐き出します。口に残った分を少し飲み込むことはあるかもしれませんが、内服薬や注射薬のように体にしっかりとした量の吸収は生じず、妊娠期や授乳期に使用するのは問題ないとも考えられています。

もちろん、注意しないといけない部分もありますが、M子としてはこちらの考えもとりいれつつ、医師とも相談しながら妊婦さんや授乳婦さんの毎日を守っていけたらと思っています。

(参考2)(参考3)(参考4)(参考5)(参考6)(参考7)

まとめ

イソジンとアズノールの違いや特徴、子どもや妊産婦の方に対しての説明を2回に分けて書いてきました。 今回は、私自身が妊娠・出産・子育てを経験する中で『これってどうなんだろう?』と不安に思ったことを中心にまとめてみました。

ママ
ママ

違いは分かったけど、実際に使うとなると、どっちもちょっと気になる点が… アズノールは青い色が服についたら取れなさそうだし、イソジンは独特の味が子どもに嫌がられそうで…。

説明するM子
説明するM子

そうなんです!そこが悩みどころですよね。 アズノールは飛び散って洋服につくと本当に取れにくいですし、イソジンの風味は苦手な子も多いです。 そもそも『うがいが苦手!』というお子さんには、どちらもハードルが高いかもしれません。

そんな時は、他の選択肢も検討してみましょう!

うがいが苦手な子や、他の薬を探している方へ

  • 医療用トローチ剤: 殺菌成分が含まれた処方薬(病院で処方されます)です。あめ玉のように口の中でゆっくり溶かすタイプなので、30分ほど口に含んでいられるお子さんなら使えます。味はキャンディのような甘さではないですが、十分に甘いのでお子さんでも大丈夫という人も多いです。
  • 市販のうがい薬: イソジンやアズノールと同じ成分でも、フルーツ風味など子どもが使いやすいように味が改良されているものが多く販売されています。
  • のどスプレー: うがいが苦手な場合に一番おすすめなのがコレ!痛いところに直接シュッとスプレーできるので、液が飛び散る心配もなく、有効成分がしっかり届きます。うがい液よりも、直接スプレーする分少し刺激は強めですが。

大切なのは、症状や使う人に合ったお薬を選ぶこと。 アズノール(炎症を抑える)とイソジン(殺菌する)では目的が違うので、「どっちがいいのかな?」と悩んだ時は、ぜひ医師や薬剤師に相談してくださいね。

この記事が、あなたとご家族のつらい喉の痛みを和らげるための、一つのヒントになれば嬉しいです。 身近なうがい薬について正しく知って、より安全に、快適な毎日を送りましょう!

最後までお読みいただきありがとうございました。ママ薬剤師M子

【参考文献等】
  1. 参照:公益財団法人 日本中毒情報センター/医師向け参考に作成[]
  2. 薬物治療コンサルテーション 妊娠と授乳改訂3版[]
  3. 大分県「母乳と薬剤」研究会 母乳とくすりハンドブック改訂3版[]
  4. イソジンガーグル液7%添付文書[]
  5. イソジンガーグル液7%インタビューフォーム[]
  6. アズノールうがい液4%添付文書[]
  7. アズノールうがい液4%インタビューフォーム[]

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