前回はミケランLAを使用し始めるに当たって書いていましたが、今回はミケランLAのM子目線で気になる主な副作用などについて書いてみました。今回は、ミケランLAに関する特に注意が必要なケースと、M子の薬剤師の経験について書いていきたいと思います。
少しマニアックかもしれないけど覚えておいた方が良いこと、M子の薬剤師としてのミケランLAに関する経験を書いています。
ミケラン点眼液・ミケランLA点眼液で注意してほしいこと
ここでは、ミケラン点眼液・ミケランLA点眼液ならではの他では余り見ない注意点を書いていきたいと思います。
食事不足の子どもへの点眼について
食事があまりとれていない子供に使用した場合に(ミケランは小児等に対して臨床試験を実施しておらず、安全性は確立していないが、少ない使用経験の中で食事をあまりとれていない小児が使用した際)ミケラン使用後の低血糖が報告されているため、適宜ブドウ糖などの、低血糖への対策をしておく必要があります。
食事不足と言われてもどれだけ?と思われるかもしれませんので、小児の緑内障治療の場合は医師とよく相談する必要があります。
ミケランLA点眼液ならではの注意してほしいこと
1日1回の点眼で良いのは、点眼する身としてとてもありがたいですが、 お薬にアルギン酸(昆布成分としても知られています)という、作用を長持ちさせてくれる物質が添加されています。
そのため、一般的な点眼薬よりも長く眼にとどまるという特徴があります。ですので、他にも点眼薬を使用している場合には、ミケランを最後に、前の点眼薬より10分以上の間隔を開けて点眼する必要があります。ミケランLAを最後に点眼できない場合は、充分な間隔をあけて次の点眼薬を点眼する必要があります。1
ミケラン・ミケランLA点眼液の副作用を少なくするために心がけてほしいこと
ミケランの成分は全身に吸収されやすいことがわかっています。
点眼薬は涙と混ざりながら結膜にある袋にたまり、角膜を通じて吸収されます。 ところが点眼された量が多すぎると、顔や鼻の中、のどへ入り、全身へ吸収されたりします。ミケランLAの副作用を最小限にするためには、点眼後、目頭を圧迫して全身に吸収される道を阻害することが効果的と言われています。
M子の薬剤師としての経験から
エイベリスは2018年、ミケランLAは2008年に販売を開始されているせいか、M子の薬局では、ミケランLA点眼液を使用されている方(先生の経験によるのかもしれませんが)が多く、ミケランLAの在庫が確保できているかをよく確認していたことを思い出しました。
ミケランLAを使い続けている方は多かったですが、それだけでは、効果が不十分だったのか他の緑内障のお薬が追加になったり、配合薬(2種類の緑内障のお薬が一つになっている)になったりしている方も多くいらっしゃいました。あくまでもM子の経験ですが、ミケランLAで見えずらくなったなど、目そのものの症状を訴える患者さんは多くはいらっしゃらなかったように思います。
最後に、ミケランLA点眼液は1日1回の点眼で良いことは述べましたが、点眼薬は感染リスクを考え、基本的に1ヶ月間使用した後は破棄することが望ましいです。
ミケランは1日1回、1回1滴で1ヶ月分ですと、一般的な目薬より少ない量ですが、点眼がしやすいようにとの観点で、点眼容器は一般的な目薬とほぼ同じ大きさで作られているため、容器に対して液が少なめに入っています。
新しいのに液が少ないと心配される方がたまにいらっしゃいましたのでご紹介しました
最後のまとめ
エイベリスはわりと新しいお薬の部類にあたり、前回も書いたとおり効果は期待できますが、黄斑浮腫などの重大な副作用もあり注意が必要です。
ミケランLA点眼液の副作用は複数報告されていますが、今回、あえて長く使われている古いほうのお薬に変更になったので、効果を実際に経験してみたいと思います。
長期間続けた場合に効果が落ちことがあるという情報もありましたが、(医師との相談、指示のもとですが)一時的にお休みすることで回復するなど、対策の方法はありそうです。
エイベリスは点眼当初から目が重だるく、ウサギ目にもなり辛かったので、ミケランLAはないといいなと祈りながら。
この記事を読んでいただいている緑内障の方の今後の経過も、良い方向に向かうよう祈っています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
ママ薬剤師M子
【参考文献等】
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